今度はラチェット自動切り替えが死んだ。。。
前回はサムボタンが死んだのでその無効化のために修理(というか不活化)をしましたが、今度はホイールです。
●過去にサムボタンの不活化済
MX Masterの初代を愛用していますが、経年劣化に伴うゴム部品の劣化(ブリーディングというらしい)でサムボタンに不具合が発生し、それの無効化処理を行っていました。
この状態で使用していたところ、今度はホイールのラチェット/フリースピンの切り替えが不可能になる現象が発生。
●もうない環境には戻れない、MX Master系列のSmartShft
さて、MX Master系列に搭載されているSmartShift。これはホイールスピンのラチェットとフリースピンモードを自動切り替えしてくれるものです。
Excelや長いWebページの閲覧など、フリースピンモードを使いたい場面はちょくちょくあるのですが、元々はラチェットタイプのホイールが好きなこともあり、両方を自動で切り替えてくれるSmartShiftは非常に使い勝手が良いです。
古くはMX Revolutionで採用されていたもので、MX Revolutionの分解画像を漁ってみると、機構としては同一の仕組みを使用している模様です。
で、このSmartShift機能が動作しないようになりました。手動で切り替えようとボタンを押すも、フリースピンモードからいっこうにラチェットモードに切り替わってくれません。
どうにかせねばということで原因を検索してみると、↓のような記事が。
MX MasterのSmartShift機構が大きく変更されたのは3からなので、初代と2は同様の機構です。
今回は上記の方の記事を参考に対策を行います。
●分解していく
分解方法は前回と同様なので割愛します。
いきなり分解後から。
前回と同じように分解し、本体上部へ配線されているリボンケーブルを取り外した状態です。
MX MasterのSmartShiftの機構は、マウスホイールユニットに組み込まれているモータの先端についている、半月状の部品が回転することにより、ラチェットを制御している黒いパーツを動かすことで感触を切り替えています。
黒いパーツ(2番の動作をするパーツ)はユニット下部を回転軸として固定されており(銀色のネジ部分)、バネによってテンションがかかっています。
モータの軸が回転することにより、黒いパーツが動き、ホイール軸付近にあるバネが縮んでフリースピンモードとなります。
ラチェットモードへの切り替えは、モータが逆回転するのに合わせ、ホイール軸付近にあるバネの力で黒いパーツをホイールに押し当ててラチェットの感触が出るようになっています。
今回の動作不良の原因は、このラチェットモードへの切り替え時にモータ軸が回転しなくなってしまったために起こったものです。
実は対策として一旦グリス(シリコングリス)を塗って様子を見ようと思ったのですが、ほぼ効果はありませんでした。
なおモーター軸の左側(左クリック側)には回転を制御するためか、小さいV字型ばねが組み込まれています。調整する際は紛失注意です。
シリコングリスだけで対策できないため、更に分解。(上記はホイールユニットまで分解した状態の写真)
まずはホイールユニットを取り外すために、左右ボタンのマイクロスイッチ(D2FC-F-7N)が取り付けられている基盤を取り外します。(ネジ4箇所)
こちらの基盤とメイン基板の接続に使用されているリボンケーブルを外すと、ようやくホイールユニットにアクセスが可能になります。
ホイールユニットは前側の2つのネジで留まっているので、そのネジを外します。
なお、中央ボタンの機能を実現するため、ホイールユニット下部にもちいさいバネが存在します。こちらも紛失注意。
これでホイールユニットにやっとアクセスできます。
次は切り替えパーツに対策をするため、ユニットを分解していきます。
上で書いた通り、黒いラチェット/フリースピン切り替えパーツは回転軸部(銀色のネジ)を外すことにより外れます。
外す際はホイール軸付近のバネを紛失するおそれが高いので慎重に行います。
外した後は先のブログと同様、モータ軸に押されて接触する部分を斜めにカット。
あとは分解手順の逆を行い戻すだけですが、気休め程度に一応シリコングリスを回転軸へ塗布しておきました。
●対策完了、しかし・・・
上記の対策を行い、快適なSmartShift生活が戻ってきたように見えました。
しかし、修理から1ヶ月ほどで。。。まさかの再発。
再修理を行い、今度はSmartShiftを無効にして運用し、予備用に降格させることにしました。
そしてメインマウスとして、、、何を買ったかは次回の投稿にて。
(と言ってもSmartShiftが手放せないと言っている時点で半分答えを言っているようなものですが)