ついカッとなってやった。反省はしていない。
MX Master(初代)のサムボタンに悩まされてくることが多くなったので対策しました。
●MX Masterのマウスポインタが度々反応しなくなる
購入していい年数が経過したMX Master初代。気づけばモデルチェンジを重ねており、現在は第3世代まで出ているようです。
我が家の初代は特に問題なく動作していましたが、2020年に入ってからそこそこの頻度で
「マウスポインタが一切動かなくなり、PC再起動しか復旧しない」
という現象が発生するように。
色々切り分けていくうちに、気づかないうちにサムボタンが押されっぱなしになっているということを突き止めました(サムボタンがある箇所のマウス側面に力を入れると症状が治まる=サムボタン部分のゴムが戻る)
根本原因は「サムボタンが有る箇所のラバー劣化による弾性変形がもとに戻らなくなる」ことにある事が判明。おそらく加水分解により、ゴムの柔軟性が損なわれているために起きている現象であると推測します(というか普通にこれ設計ミスでは)
どのみちサムボタンは使用していませんでしたし、不活化してしまおうと思い分解を決意します。(ロジのマウスを躊躇なく分解する男)
●対策を兼ねて分解
ということで分解していきます。
マウスのソールを外すとネジが4箇所出現。こちらの4箇所と上方にある2つのトルクスネジを外すとマウスの上部が外れます。
外す際は接続しているケーブルに気をつけながら取り外します。
なおこのフラットケーブルはボディ側の端子部のところで取り外すことが可能です。(ツメを90度回転して持ち上げると外れます)
標準搭載のマイクロスイッチはいつものオムロンのD2F-01Fファミリ、「D2FC-F-7N(10M)」でした。1000万回の耐久を持つやつですね。
makoroさんがチャタリングしたら速攻でD2F-01Fに換装するブツです。
(余談:1000万回の耐久のはずですが、体感的にそこまで持たない気がする。。。)
今回はまだチャタリングが起きていないのでそのままとします。
充電式のマウスなので当然リチウムイオンバッテリが搭載されています。1.9Whの容量でした。
●原因の心臓部、サムボタンの不活化処理
マウスを上下に分離できたので、原因箇所に対策を行います。
サムボタンはマウスの上部筐体に取り付けられています。
上部筐体の戻る/進むボタン&水平スクロールホイール基盤からさらにケーブルが伸びた別基盤がサムボタンの基盤です。黒いネジ2つで留められています。
黒のネジを外すとボタンが実装されている基盤を外すことが可能です。
基盤をつないでいるフレキケーブルはコネクタではなくはんだで装着されているので
切断しないように注意しながら分離します。
その後銀色のネジを外すと対策パーツが外れます。今回はこのパーツを加工していきます。
加工の前に問題の原因を調査。
サムボタン部のゴムが加水分解し柔軟性がなくなったのが原因かと思います。
ゴムが戻らない→パーツが押されたままになる→ボタンが押されたままになる、、、となっていると推測します。
今回はプラパーツを加工して対策します。
赤丸で囲ったところが突起になっているので、これをニッパーでカットし高さを押さえます。
完全カットでもよいのですが今回は影響が出ない半分程度の高さまでにしました。
あとは分解した手順の逆を行い組み上げて完了です。
フラットケーブルの接続と、上部パーツ組み付け時にケーブルが噛まないかに気をつけます。
●対策完了
高さを半分に削っただけですが、問題は出なくなったのでこれでまだこのマウスで戦えます。
だいぶくたびれてきましたが、ここのパーツ以外は特に目立った不満点もないので、
もうしばらく続投してもらいます。マイクロスイッチも交換できそうですしね。
機能的にも気に入ってるので、次はMX Master3かな?