一回買ったら後には引けなくなった、と購入者は供述しており(以下略)
昨年末にごく一部の界隈で流行った格安HDMIキャプチャ。
激安だし買ってみるかーと購入したはいいが、予想通りスペック詐欺だったので別のものを購入しました。
- ●身内内でゲームやる時にあると便利だよね、くらいの感覚で買った中華
- ●これスペック通り出てないよな・・・?ということでFHD60p動画を作成。笑うくらいの仕様詐欺だった。
- ●スペック詐欺(知ってた)のため、この時点で何故かちゃんと60pでキャプチャできるユニットが欲しくなる
- ●到着、開封
- ●検証
- ●まとめ
●身内内でゲームやる時にあると便利だよね、くらいの感覚で買った中華
2020年末ごろに一部の界隈で流行った格安HDMIキャプチャ。
流行ったのはこちら。4K60p入力対応、FHD30p,モノラルでキャプチャ可能。
これで1000円程度とお試しでやるにはばっちりです。
折角なので私も欲しいなーと、有象無象を取り扱うamazonで、大して値段が変わらずに「FHD 60Pキャプチャ可能」とレビューにも記載してある製品が。
格安中華だしホントかいな?多分詐欺やろ、と思いながらほんとにキャプチャできるならラッキーと思いお試しで買ってみました。
ソフトウェアエンコード方式でキャプチャするとラグが出てプレイに支障が発生するので、HDMIスプリッタも合わせて購入。
届いたブツの内容物はそれぞれこんな感じです。
本体と簡単なマニュアルのみ。(これ以外にも紙ペラが付いてきましたが、とある理由により不掲載)
HDMIスプリッタは給電用のUSB、HDMIケーブル、マニュアルが付いてきました。
Amazonの商品説明ページにもありますが、モードを3タイプ揃えており、
Auto:自動検出
Copy:入力ソースのEDIDのうち最低解像度を出力2にコピー?
Mixed:FHD60pとして出力2を設定(EDIDがFHD60pにセットされる?)
の切り替えが可能となっています。
●これスペック通り出てないよな・・・?ということでFHD60p動画を作成。笑うくらいの仕様詐欺だった。
まぁ結論から言うと、サウンドハウスの中華と一緒でした。スペック詐欺。
・まずUSB3.0じゃない
商品説明や一部のレビューにはUSB3.0と記載ありますが、USB3.0通信に必要な追加5ピンが存在しません。単に端子が青いだけのUSB2.0です。
・OBSからは解像度:FHD、フレームレート:60として認識されるのですが、サウンドハウスと同様、同じ画像が2枚連続して出力される
もうUSB3.0じゃない時点でこれはスペック詐欺だな?と考え、徹底的にやってみるかと考え、FHD60pの動画を作成してチェックしてみました。
↓これを買ったタイミングだったため、映像ソースはこちらで撮影。
撮影した動画を30秒切り出し、連番の数字を画像ファイルで作成→ffmpegで動画にしたあと、撮影した動画に焼き込みしました。左上にフレーム番号として表示されます。
リフレッシュレート60Hz、FHDのモニタで全画面表示したら同様のテストに使えると思います
上記の動画をPC-Aで再生、PC-BでPC-AのHDMI出力をスプリッタで分配、キャプチャしてOBSにて動画記録。
記録した動画をコマ送りで確認したところ、動画フォーマット上は60フレーム/sと表示されましたが、同じフレームが2つ連続して出力されているものでした。
(1→1→3→3→5→5→・・・というように数字が進む)
これでサウンドハウスで買えるキャプチャの倍額(本記事執筆時約1800円)は流石にどうなのよ?ということで別のを物色し始めました。
教訓:尼の製品説明とレビューを当てにするな(知ってた
●スペック詐欺(知ってた)のため、この時点で何故かちゃんと60pでキャプチャできるユニットが欲しくなる
この時点で何故かFHD60pでちゃんとキャプチャができるやつが欲しくなったmakoroさん。
特に配信するわけでもないので、鉄板のAverMediaやElgatoはご予算オーバー。
というところで見つけたのがこちら。
私が買ったのは↓のURLですが、ASINが変わっているようで、現在は上記のリンクになっていました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08Q7H55G8/
Newest HDMI to USB 3.0 Video Capture Card w/ USB-C Interface, 4K60 Input, Ideal for Live Broadcast, Gaming or Video Conferencewww.avaccess.com
公式はこちら。メインは業務用の機器を作っている香港のメーカーのようです。
ちなみに、この価格帯であればこちらが鉄板のようですが、デバイス側のUSBポートがAタイプなのがmakoroさん的NGなので、最初から選択肢にすら入りませんでした。
●到着、開封
到着したのでさくっと検証していきます。
箱には簡単な接続図。キャプチャ機器のレベルでマイク入力やヘッドホン出力があるのはゲーム配信等には便利かもですね。パススルー端子も装備。
箱を開けるとマニュアルと本体。
付属品はTypeC-Cケーブル(変換アダプタ付き)+固定用のブラケット?が付属します。
このケーブルに付属の変換アダプタはTypeCの規約違反なので、使わずにお蔵入り。
本体の端子がType-Cなのはmakoroさん的にとってもグッドです。
●検証
・デバイスの見え方
中華と違い、USB3.0に対応している模様。デバイス名は「eEver USB Device」となります。
UVC(USB Video Class)対応のため、ドライバ不要で利用できます。
信号を入力してからOBS側で追加することにより、カスタムでFHD/60fpsを選択することができます。
信号入力前(HDMI未接続)だと正常な解像度が表示されないので注意ですかね。
ヘッドホン/マイク端子もそれぞれサウンドデバイスとして見えます。
ヘッドホン:USB Audio Device
マイク:USB Audio Device(何故かeEver USB Audio Deviceもありますが、信号入力して測ったところこっちが反応する)
なおPCに認識されると電源LEDが、キャプチャ中はキャプチャLEDがそれぞれ点灯します。
・まずは60fps録画ができるかのチェック
中華のテストで作った動画で同じ方法でさっくりチェック。
このデバイスは問題なく60fpsでキャプチャが行えました。
・キャプチャ自体の遅延を測定する
(汚すぎるのでマスク・・・)
左のモニタは出力元からHDMIスプリッタを経由して表示された信号、
右側のノートPCの表示は4KVC00でキャプチャした映像ソースをOBSで全画面表示したもの、
これらを写真で撮影し簡易測定としました。(どちらのディスプレイもリフレッシュレートは60Hz)
何枚か撮影して確認しましたが、表示されている数字を見るに、7-10フレームほど差があるので、
(1000ms/60fps)*10=166ms、大きくても約0.16秒ほどの遅延がありそうです。
シムやボードゲームなら大丈夫でしょうが、FPSや動きの早いゲーム、音ゲー等は遅延が気になると思うのでスプリッタ経由のモニタを使ってプレイするほうが良いでしょうね。
・パススルーの遅延を測定する
折角備えているので、パススルーの出力の遅延も計測してみます。
こちらは同一モニタへのPinPが利用できたのでそちらにて確認。
モニタ出力:4KVC00を経由したパススルーのHDMI入力
PinP出力:PC-Aから直接出力した出力(PinPの組み合わせ上VGAですが)
結論から言うと遅延はゼロ(まれに1フレーム)でした。パススルーでもほぼ問題なく利用可能と思われます。
・その他感想
・本体は金属筐体なこともあり、発熱については不安なさそう(動作検証時は暖かくなる程度で、熱的に不安な感じは見受けられなかった)
・ソフトウェアエンコード方式なので、PCのマシンパワーが最低限は必要(メインマシンは骨董品過ぎてちゃんと動かなかった)
・細くて柔らかいHDMIケーブルがめちゃくちゃ欲しくなる
●まとめ
振り返ってみれば「なんで私は動画配信もしないのにFHD60pのHDMIキャプチャ環境整えて真面目に検証してるんだろう」なのですが、検証行為自体は楽しかったので満足です。
中華のやつも割り切って使うならアリだと思いますが、折角ならつぶしが効くものを、ということでこちらになりました。
果たしてガッツリ活用される日は来るのか・・・?
ここまで揃えると、Switchの簡易ドック的なものが欲しくなりますね。