???「makoroくぅん、いったいいくつ充電器買えば気が済むの??」
私「わかりません!!!!11!」
ということでType-C機器がどんどん増えていっているのでまたまた充電器が増えました。(Type-C PD多ポート充電器のACとシガーチャージャーを購入)
いつものごとく挙動を見ていきます。
●車もType-C PC充電ポートを増やしたい
Type-C PDスマホ、イヤホンの充電ポートもType-Cへの移行がどんどん進みます。
Pixel6ProもType-C PD。これまではType-C PD+QCのカーチャージャーを利用していましたが、PDx2ポートのものに変更しました。
Type-C PDx2ポートのものは探せば定番メーカーから怪しいメーカーまで何個か見つかりますが、候補は以下の2つ。
最終的にはノートPCの充電にも対応できそうな45W+20WのSpigenのPowerArc ArcStationにしました。
40W+40Wの製品も見かけましたが、アクセサリーソケットの上限電流を考えたらこのあたりが上限かと思っています。(複数ラインのACCとヒューズ(10A)を共有しているのが普通で、かつヒューズソケット自体も10A=120Wしか出せないので)
Spigenはスマホケースや保護フィルムのイメージがめちゃくちゃ強いですが、充電器にも進出してたんですね。(AC充電器はどこかで見たようなデザインに近い気がしなくもないですが)
今回購入した充電器は年明けから販売開始になったようで、比較的新しいモデルのようです。
Car Charger Collection - Spigen.com – Spigen Inc
●着弾
本体サイズより一回り大きいくらいのコンパクトな箱で到着します。
付属品はこんな感じ。本体、マニュアル、メッセージカード?とシンプルな構成です。
ポートは上下に並んでいます。上が45Wのポート、下側が20Wのポートとなります。
昨今のスマホは一部を除き、大半の機種が18Wまでの対応ですから、スマホはどちらのポートでもほぼ最高速で充電できると考えてよいでしょう。
また45Wポートを使えば、大抵のノートPCを充電しながら使用することも可能かと思います。
刻印は以下のとおりです。
・Model:PC2000
・Input:DC12-24V/8A
・Output Total65W
・USB-C 1:5V-3A/9V-3A/12V-3A/15V-3A/20V-2.25A Total 45W Max
・USB-C 2:5V-3A/9V-2.22A/12V-1.67A Total 20W Max
12-24Vとマルチボルテージ対応のようです。
通電時は45W/20Wの間にあるLEDが白く光ります。
車のシガーソケットに挿した感じはこんな感じ。
AnkerのPowerDrive Speed+ではリング状のLEDで視認性が夜でもわかりやすかったですが、PowerArcはかなり控えめ。上下にケーブルを装着した状態でこの角度だと、運転席からLEDが見えなくなってしまうため実際は斜め45°に挿入して使用しています。
●各ポートのPDOと動作をチェック
次は実際に各ポートのPDOと充電時の動作をチェックしていきます。
この手の製品は(特に中華にありがちな)「製品刻印と実際の出力が違う」ことが往々にして発生するのでそれを確認します。
チェックに使うのはおなじみエレコムのType-C PD100W対応、E-Maker付きでUSB-IF認証品の
と、テスタはAVHzYのCT-2です。(下記は後継のCT-3)
・45Wポート
まずは45Wポート。
Type-C Power Deliveryの表記は刻印通りでした。
それ以外の充電規格チェック。Type-C PDの規格上はPDに対応している場合、PD以外の充電規格への対応はするべきではないので、この点に関しては違反となります。
(とは言っても、昨今は充電制御コントローラが全対応として作られているので、もはやPD/QC両対応の製品だから違反であると言ったところで、市場の実情と乖離しているのは事実ですが。)
・20Wポート
お次は20Wポート側。
こちらも刻印通り。
45Wポート同様、QCにも対応していました。
・同時利用時のPDO変化
Type-Cの多ポート充電器では「1ポート目を利用中に2ポート目を利用すると1ポート目のリセットがかかる(PDOが変化する)」仕様のものが増えてきているので、そのチェック。
・2ポート目を利用中の1ポート目のPDO
・1ポート目を利用中の2ポート目のPDO
結果としてどちらのポートを利用していた場合においても
・もう一方のポートを追加利用したときのポート出力変化(PDO変化)はない
・もう一方のポートを追加利用したときの既存ポートのリセット(出力停止)は発生しない
という結果に。固定PDOなので気軽に機器のつけ外しが出来て良いです。
●シガーソケットの差し込みがかなり渋い(キツい)
いいことばかりではない、SpigenPowerArc。
実はLEDが控えめ以外にも、シガーソケットへの差し込みがものすごく渋い(差し込み先は日本車を想定)問題があります。
何故にこんなにも差し込みが硬いんだろう、と思って各部をノギス測定したところ、、、Ankerより1mm程度全体的に太い。
適当測定なので簡易結果ですが、先端部分で+0.5mm、
マイナス側接点付近で1.1mmほど太いです。
当然シガーソケットには規格があるはずなので調査してみると、国際規格と日本規格が少し違います。
上記のサイトによると、
国際規格:ISO4165:2001
ドイツ規格:DIN ISO4165
アメリカ規格:SAE J563
では
21mmタイプ
ソケットの内径:20.93-21.01 mm
プラグの外径:20.73-20.88 mmマキシタイプ
ソケットの内径:21.41-21.51 mm
プラグの外径:21.13-21.33 mm
ところが日本の規格である「JIS D5807-1991」では
ソケット内径:20.95 mm±0.05mm(20.90-21.00mm)
プラグの規定はありませんが、参考としてアクセサリプラグの主要寸法は記載されています。
プラグ外径:20.6mm±0.1mm(20.5-20.7mm)
とありました。
えー、マキシタイプで設計されてる?
ちなみに自作サブバッテリシステムで使っているエーモンのシガーソケットでも対応プラグサイズは20.8mmまでと表記されており、実質サイズオーバーです。(実際は挿入できて通電も問題なく出来ますが)
まぁマイナス側接点は当然バネによってある程度の誤差は吸収してくれるわけではあるんですが、本体部分の直径が太いことに起因し、マイナス側接点が強めに押し込まれているものだと推測します。
ここは本当に残念なポイントですね。抜き差しするのに力が必要。
これ以外の点についてはほぼ文句がないだけに残念です。
●まとめ
ポートの出力構成の組み合わせや複数台給電時の挙動についてはほぼ理想的と言える状況ですが、サイズが大きいせいでソケットへの挿入がかなり渋いことだけが本当に残念です。
アクセサリーソケット自体は当然マイナス接点の関係で金属筒なわけなので、即破損はないと思いますが、使用するときにはかならずソケットに差し込むわけなので、この点でマイナスになるのは非常にもったいないと思います。
マイナーチェンジでもいいので、ここは改良して欲しいかなと思います。