排気系と車内への浸水が確認された我が愛車。
ここからが長い長い修理対応です。見積もりを取るだけでも一苦労。
●車両保険を使う上での対応
車両保険を使う上で、アジャスターと呼ばれる損害金額の算定を行う人を修理工場に呼び、損害金額を算定する必要があります。
6/5:&e側に連絡し、アジャスタを手配。
6/8:&e側から連絡があり、アジャスタ算定は全損扱いとなりました。
今回の全損は「経済的全損」という扱いになり、「修理金額が車両保険の支払金額上限を超える状態(=車両保険を全額支払っても修理できない状態)」となっている状態です。
まぁそうなるわな。。。
通常、全損で車両保険が満額支払われる場合、車の所有権は所有者から保険会社に移ります。そのうえで保有し続けたい場合、
「全損した車両の残存価値分を車両保険の支払額から差引相殺することで車両の保有し続けることが可能である」
ことを保険会社側から教えてもらいました。車齢が10年を超えるような低年式車や、いわゆる旧車と呼ばれる車に関しては車両の残存価値が高くなく、伴って車両保険金額が小さいため、この状態に陥ることが多いと思われます。
ちなみに旧車でも、車両の「市場価格」は考慮されず、レッドブックと呼ばれる新車からの経年に応じた残存価格によって残存価格が決定されます。
FD(RX-7)とかR34は市場価値は極めて高い車両ですが、レッドブック的には年式的に20年超になるため、ほぼ価格はつかないと思われます。よって
→事故等の場合の相手からの対物保証で支払われる金額が雀の涙になる
→車両保険を使っても支払われる金額が雀の涙
ということになります。相手側に対物超過特約がついていれば50万(or一部の保険会社で無制限)上乗せできますが、車の修理は100万単位で費用がかかるのが普通なので低年式車の車に乗っている人は安全運転を心がけましょうね。。。
あと、事故ったときの相手方が低年式車両である可能性を考えて、対物超過特約も必須ですね。。。(それでも大半の保険会社は超過上限が50万とかなので足が出る可能性はありそうですが)
ちなみに車両保険のみの使用であればノンフリート等級は3等級ダウンではなく1等級ダウンとなります。
また、全損扱いとなる場合、車両保険の全損特約をつけている場合はプラスいくらかの上乗せがあります。
●見積もり出るまでが長い
交換が必要なパーツが多岐にわたることから、修理するかの判断をするための見積もりをお願いしましたが、まぁかなりかかりました。
併せて新車ディーラーということも考えると、書き入れ時であるサラリーマンのボーナスタイミングとドンピシャだったこともあり、伸びに伸びました。
・6/8 修理見積もりを依頼
Dから、詳細は見積もりを取らないとわからないが、
・ざっくり排気系で100万ほど
・室内ハーネス系で50-80万くらい
・エンジンスワップするとさらに50万ほどかかる可能性が高い。
・詳細な見積もりの中で金額は変動する可能性はあるが、だいたいの目安感としてはエンジンスワップなしでざっくり200切るか切らないかぐらい。
とりあえず確定して欲しいと伝え見積作成を依頼。
この夜に金額が金額のため、大学時代からの友人某氏に愚痴兼ラバーダッキング状態で修理するかの検討をすべく数時間通話。
最終的に友人の「今を逃すと会える可能性はほぼない」との一言が決め手となり、エンジンスワップありでも最悪修理することを決定。
どのみち水没車扱いになってしまうので、直ったとしても下取りに出すことはできないことから(鉄くずとしての値段しかつかない)、寿命を全うさせてやることにしました。
・6/9 保険会社へ連絡
今回はND-MA1も水没してしまったので、手回り品補償使ってND-MA1を補償できるかを確認したところ、車両保険と併せて1等級ダウン扱いで補償してもらえることに。
補償金額は減価償却を考慮した金額になるとのことで、購入時の金額がわかるものを保険会社へ提出。
・見積もり難航
ひとまずはエンジンスワップありでも修理する旨をDへ連絡。
エンジンはクランクシャフトを手で回したところ、問題なく回るとのことなので、コンロッドやクランクシャフト自体はダメージなし。またシリンダ内への水侵入もない(シリンダに水が入っていたら圧縮行程できずに回らないので)
オイルもレベルゲージ規定量より少しだけ高い程度とのことで、そこまでエンジンに水が入っていなさそうと言われました。これは朗報です。
方策としてはまずはエンジン載せ替えずにオイル交換、その際念のためエンジンフラッシングをしてエンジンを掛けてみる→それでNGなら載せ替え、という作戦で行くことにしました。
なお、「レベルゲージ規定量より少し高い程度」と言われましたが、3-4日乗らない状態でエンジンオイルが落ちきったらレベルゲージ上限よりわずかに高くなるのがうちの車のエンジンオイル量なので、「エンジン内(オイルライン内)に水侵入ほぼないのでは」という車オーナーの予想でした。
何にせよ、オイルラインにも排気系にもほぼ水浸入がないということなので、エンジン載せ替えずにまずはやってみることになって一安心。エンジン載せ替えなしだとざっくり見積もりだと200行かないくらいになるので、車両保険で半分はカバーできるので非常にお気持ちが軽くなりました。
なおマフラーについては以前STIマフラーに交換した際、純正マフラーを手元に保管していたためそれを持ち込んで取り付け、少しでも部品代を浮かせます。
7月に入ってすぐ、ひとまずDから排気系のみ部品見積が来ましたが、部品代だけで約100万程度でした。複数箇所に触媒が入っていること、タービンまで交換になるのと、エキマニに入っているO2センサ等のお高いパーツが多いからですかね。
●問題発生
・ハーネスの修理パーツがない
現状の見積もり進捗を確認するため、Dへ電話したところ。。。ハーネスで頭の痛い問題が発生。
在庫なし確定のハーネスが1本、怪しいのが1本という連絡が。
在庫なし確定の1本はインストゥルメンタルパネル内ハーネスなので、水位的には水没していない可能性が高いため、そのまま使うことを伝えて、残り1本が鍵。
ひとまず在庫が怪しいの部品番号をメールでもらったところ、運転席足元を通るメインハーネスらしく、水没しているのは確定しています。
そしてオークションにも中古ハーネスはなし。まぁ普通ハーネスは壊れないしね・・・(事故等でもない限り)
助手席側のメインハーネスは在庫があったのが不幸中の幸いです。。。
こちらのハーネスは最悪水没ハーネスの配線のみを交換できないかを交渉し、一旦受け取った上で試してみることに。
修理できなければ廃車確定になるので、ヒヤヒヤの綱渡りですが方法がもうコレしか無い。
さすが12年落ち(最終型の生産完了から9年)。。。
・エアバッグコンピュータとセンサがメーカー欠品で長納期に
コネクタに続きこちらも。
SRSエアバッグの動作に必要なエアバッグECUとエアバッグセンサですが、こちらも交換しなければいけない可能性があり、メーカー欠品で9月末にならないと入所できないとのこと。
もちろん「エアバッグの機能を殺した上で修理」はできないので、何らかの方法で調達する必要があります。
なおどちらのパーツも位置的に水没していないため、そのまま利用できる可能性もあるのですが、いざ修理のタイミングで動作しない(エラーが出る)だと困るので、こちらは中古でヤフオクから調達することにしました。
Dから聞いた部品番号を元に、ヤフオクの廃車発生品から程度の良さそうなものをチョイスして落札して入手します。
まずは使っていたセンサとECUで組み上げ
→エラーが出るようなら中古の廃車発生品で組み上げ
→それでもエラーが解消しないならメーカーから新品を調達(さらに修理に時間がかかる)
という方策で行くことに。
●7/14 上ブレしておおよそ250万前後の見積もりがDから見積もり届く
最終的には50万ほど上ぶれした見積もりが届きました。(エンジンスワップなしで)
・全てのパーツを交換した場合の最大値なので、交換しなくても良いパーツがあった場合はその分値段が下がる
・エアバッグECU、エアバッグセンサ、そのまま利用すると決めたハーネスが見積もりに含まれているからその分の金額は下がる(中古の持ち込み修理扱いになるため)
となるので、実際は200ちょいといったところでしょうか。(最終的にはもうちょっと下がりました)
・排気系は触媒が入ってるパーツとセンサ、タービンパーツが高い
・車内はECU、センサ類が高いのと、交換するハーネスはメインハーネスのためハーネスも高い
・意外な伏兵、10WAYパワーシートのモーター交換が10万x2程度(シート座面と一体に買っているため、座面ごとASSY交換しか方法がない)
・正直パーツ代に比べたら工賃は無視できるくらい小さくて「ほんとにこの工賃で修理してくれるんですか」レベルだった
このあたりが価格上昇の要因です。2023/10月以降はさらに上がるとのこと。。。
2023年10月1日より スバル純正部品が値上げになります。
— Garage KM1 (@garage_km1) 2023年8月29日
車両生産打ち切り後 1.3.6年までの車両の部品が10%
9年めでの部品が15% 15年以上経過の車輛の部品が20%!値上げ決定
交換する予定の部品は急いでご注文下さいませ!#スバル部品値上げ #価格改定 #純正部品値上げ pic.twitter.com/vTLzMG0vF9
まぁ、もう修理すると決めたのでここで立ち止まることはありません。
戦車道西住流と同じく、前進あるのみです。
次はいよいよ修理編です。