Think threshold

中の人のIYHにいたる顛末と購入レビュー。ときどき自宅システム構築備忘録。

風呂スマホの延命。(Nexus6のAndroid10化とバッテリ交換)


皆さんも風呂にスマホ持って入りますよね?

 

・・・というのはさておき、メインから退役したスマホの玉突き先として

我が家ではベッドサイドと風呂向けで利用されています。

最近はYoutubeを流しながら風呂に入ることが多いので、それ用の端末です。

 

 

 

●動作が遅くてバッテリも持たなくなってきた骨董品

Pixel3 XL導入によって退役したサブ端末であるNexus6は現在お風呂用端末/ゲーム中のDiscord用端末として利用しているのですが、いかんせん動作が遅くてバッテリが持たなくなってきました。

・ACにつないでいないとき(バッテリ動作時)は4コア中2コアしか動作しないため、さらに遅い。

・バッテリがヘタっているので、70%を切ったら突然電源が切れる

・(当然だが)サポート期間はとっくの昔に切れているため、Android6止まり

 

流石にどうにもならんということで、もう少し頑張ってもらうために対策します。

 

●まずはOSを新しくして動作が軽快になるかを確認する

まずはカスタムROMであるLineageOS17.1を導入し、Android10化と動作レスポンスが改善するかを確認します。

・必要ファイル収集

www.lineageos.org

Info about shamu | LineageOS Wiki

LineageOS Downloads

 

上記から最新のnightlyビルドをダウンロード。

 合わせてRecoveryを導入するため、TWRPをダウンロード。

RecoveryはLineargeOS公式でもいいのですが、TWRPのほうが使いやすいので。

こちらもNexus6(shamu)用をダウンロード。

twrp.me

Motorola Nexus 6

 

最後に、AndroidAndroidとして使うためにGAppsも入手します。

サイズはnano、バージョンは10、アーキテクチャはArmです。

opengapps.org

 

・ROMチン

何年ぶりかのROM焼きです。

makoroさんはadb/fastbootのパス通すのめんどくさいマンなので、

いつものごとく同一フォルダにファイルを追いて当該フォルダでコマンドプロンプト作業していきます。(今回はe:\temp\platform-tools配下で作業しています)

 

1)まずはUSBデバッグを有効にしたNexus6を接続し、認識しているかを確認

e:\temp\platform-tools>adb.exe devices
List of devices attached
ZXxxxxxxxx device


2)adb側からさくっと再起動してブートローダへ入り、デバイスが認識されているかを確認

e:\temp\platform-tools>adb.exe reboot bootloader

e:\temp\platform-tools>fastboot.exe devices
ZXxxxxxxxx fastboot

 

3)OEMアンロック(ブートローダアンロック)を行ってリカバリを書き換え可能に

e:\temp\platform-tools>fastboot.exe oem unlock
(bootloader) Device state transition will erase userdata.
(bootloader) Are you sure you want to continue this transition?
(bootloader)
(bootloader) Press POWER key to continue.
(bootloader) Press VOL UP or VOL DOWN key to cancel state transition.
(bootloader) State transition confirmed!
(bootloader) Please select 'YES' on screen if you want to continue...
(bootloader) Unlocking bootloader...

(bootloader) Phone is unlocked successfully!
OKAY [101.608s]
Finished. Total time: 101.611s

 このときに本体側にも確認画面が表示され、データが消える旨が表示されます。

f:id:makoro2_0:20201119124357j:plain

f:id:makoro2_0:20201119124455j:plain

音量ボタンでYesを選択し、電源ボタンで確定するとブートローダがアンロックされます。

 

f:id:makoro2_0:20201119124551j:plain

4)念の為のブートローダーリブートとTWRPの導入

念の為ブートローダをリロードし、TWRPを流し込みます。

e:\temp\platform-tools>adb.exe reboot bootloader

e:\temp\platform-tools>fastboot.exe devices
ZXxxxxxxxx fastboot

e:\temp\platform-tools>fastboot.exe flash recovery twrp-3.4.0-0-shamu.img
(bootloader) has-slot:recovery: not found
(bootloader) is-logical:recovery: not found
Sending 'recovery' (11615 KB) OKAY [ 0.516s]
Writing 'recovery' OKAY [ 0.186s]
Finished. Total time: 0.816s

ロード後、再度端末の画面上からreboot bootloaderし、その後RECOVERYを選択肢TWRPを起動させます。

 

5)TWRP上からWipe

f:id:makoro2_0:20201123204217j:plain

TWRPでシステムパーティションの変更許可を出し、メインメニューへ遷移します。

 

f:id:makoro2_0:20201123210645j:plain

メインメニューでWipeを選択し、

 

f:id:makoro2_0:20201123204230j:plain

Swipe to factory resetで初期化されます。

その後、「Advancecd Wipe」からDalvikを含む、すべてのチェックボックスを選択し、合わせてWipeしておきます。

Wipe後は戻るボタンでメインメニューに戻ります。

 

6)OSインストール

TWRP上からLineargeOS17.1+GAppを入れていきます。

f:id:makoro2_0:20201123204242j:plain

Advanced→ADB Sideloadと選択し、スワイプし許可した後、以下のコマンドを実行します。

e:\temp\platform-tools>adb.exe sideload lineage-17.1-20201118-nightly-shamu-signed.zip
Total xfer: 1.01x

 

f:id:makoro2_0:20201119140824j:plain

転送が始まります。

 

転送終了後、再度ADB Sideloadを選択しGappを入れます。

この2つは続けて行う必要があります。

e:\temp\platform-tools>adb.exe sideload open_gapps-arm-10.0-nano-20201119.zip
Total xfer: 1.26x

 

f:id:makoro2_0:20201119144059j:plain

GAppsがこれで導入されます。


インストールが終了したら起動し、あとはいつもどおり初期設定をするだけです。

 

結果としては、ゴミがWipeされた+4コア使うようになったというのもありかなり快適に動作するようになりました。

当然Pixel3なんかと比較すると遅いのは遅いのですが、風呂場で使うには十分な速度です。

 

●動作が改善されたのでバッテリを手配

 前提であるOSの挙動が快適になり、そこそこ風呂端末としては延命できると判断したため、交換用バッテリを発注します。

 

f:id:makoro2_0:20201223214000j:plain

 

謎にロゴが塗りつぶされたバッテリが入っていました。PSEロゴ等から見るに

純正品のような気もしますが、どこをどう流れてきたんでしょうねぇ。。。

まぁこの手の行為は自己責任ですし、自己責任で深くは考えないことにしよう。。。

 

●バッテリ交換

 いよいよバッテリ自体を交換していきます。

基本的な手順は以下のガイド通り行います。

穴があるためjp.ifixit.com

f:id:makoro2_0:20201226165142j:plain

 

f:id:makoro2_0:20210117210654j:plain

1点、ifixitのガイドに記載がないのが背面パネルを外す際のとっかかりとなる場所。

両面テープが強力なため、付属の吸盤では持ち上がらりません。

SIMスロットの場所に背面パネルに貫通している穴があるため、ここをSIMピンで押すことにより、背面パネルの一部が持ち上がります。ここから徐々に背面パネルを外していきます。

 

f:id:makoro2_0:20201226171532j:plain

背面パネルの剥離完了。割れそうでヒヤヒヤものでした。

 

f:id:makoro2_0:20201226172400j:plain

大量にあるトルクスネジを外します。

トルクスネジを外したあと、背面向かって左上と右下にあるフレキコネクタを

端子を破損しないように取り外します(黒のゴムキャップに覆われているので、ゴムキャップを外してから作業を行います)

 

f:id:makoro2_0:20201226172655j:plainf:id:makoro2_0:20201226172707j:plain

トルクスネジを外すと「フレーム+バッテリ」と「液晶+メイン基板」の2つに分離が可能です。

 

f:id:makoro2_0:20201226173322j:plain

フレームから慎重に旧バッテリを外します。

旧バッテリも背面パネルと同様、強力な粘着テープでフレームと接着されているため慎重に作業を行います。リチウムイオンセルなので、バッテリセルそのものを傷つけると発火の恐れがあるため非常に大変でした。

バッテリセルが外れたあとは、バッテリセルに貼り付けられているQiの充電用コイル&端子を新バッテリに移植し、あとは取り外した手順を逆に行い再度組み立てを行い完成です。


●交換後は

こんなにバッテリ持つ子だったんだね君は、というくらいにバッテリが持つようになりました(当たり前)

 

風呂用にyoutube再生orTwitter、

ゲーム時のDiscordボイチャには全く問題ないレスポンスになったので非常に満足です。

 

本体の分解を伴うバッテリ交換は初めてでしたが、おっかなびっくりながらも

なんとか完遂できました。

また同様の事象が発生した時に交換できる情報があれば試したいですね。

 

もう少しNexus6には頑張ってもらいます。