Think threshold

中の人のIYHにいたる顛末と購入レビュー。ときどき自宅システム構築備忘録。

雨天時視認性と日中の被視認性改善。(IPF 55DFLB LEDフォグとPIAA DR185 デイライトの取り付け)

 最近いろんな車が純正でデイタイムランニングランプ(DRL、所謂デイランプ)を装備しています。

道を走ってたら見かけるわけですよ。日中でもLEDを点灯して走行している車が。

 

・・・うちの子にも欲しいな・・・

というわけで、デイライトを装備しました。

併せて以前から若干不満があるフォグもLEDに置き換えです。

 

 

 

●うちの子にもDRLがほしい

最近街中や高速を走っていると、DRLを装着した車が目立つようになりました。

装着が始まった頃はそんなに効果ある?と思っていたのですが、

2016年に改正されたDRLの新基準以降、明るい車が増え、日中でも後続車の接近に気づきやすくなりました。

 

特にポジションをまだ点灯するまででもない早めの夕方の時間帯がよく気づきます。

 

これは自分のレガシィにもドレスアップを兼ねて付けたいな?と思い、情報収集を開始。

 

フォグランプも改善したい

もう取り付けたのは7年前、純正から白味と明るさを求め、IPFの高効率ハロゲンバルブに変更したのですが、

makoro.hatenablog.jp

流石に7年も使っていると少々不満が出てきます。

・高効率バルブといえど、ハロゲンはやはり暗い

・純正より色温度を上げたため、雨の日の視認性が劣る

・もう少し左右に拡散したい(コーナリングランプの役割もある程度兼ねさせたい)

 これらを改善したいなと思い、こちらも情報収集を開始。

 

フォグランプはすぐに決定。

本当は雨/荒天用に黄色がほしい(色温度を低くしたい)が、普段は白色がいい。

そろそろ4回目の車検を向かえるレガシィ、オルタやバッテリ負荷も考慮したい。

ハロゲンは暗いが、HIDは対向車に幻惑になるだけなので論外、LEDは・・・?

 

といろいろ考えていたところ、安心と信頼の(というかロービーム/ハイビーム/フォグすべて我が家はIPFです)IPFからこんな物が出てました。 

www.ipf.co.jp

まさかの2色切り替え、しかも色ごとに配光特性が変わると。

www.diylabo.jp

www.diylabo.jp

これこれ、こういうのが欲しかったんですよ、と。

2色切り替えは他社にもありますが、配光特性の変化まで”意図的に狙って”オフセット配置しているものは皆無でした。

ということで、フォグは難なくコレに決定。安心と信頼のIPF。

 

●いっぽうDRLは・・・?

 DRLについて調べていると、明るさに関する基準は2つあり、2016/10月に施行された新基準については大幅に明るさがUP(明るさ上限の緩和)しているとのこと。

 DRLの目的は「被視認性の向上」が主目的(副次的な目的はドレスアップ)のため、

せっかくなら新基準で取付けたいと思い、Web情報および国土交通省にある道路運送車両法(保安基準の細目を定める告示)を確認します。

 

www.diylabo.jp

 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2016.10.07】〈第一節〉第 124 条の 2(昼間走行灯)

https://www.mlit.go.jp/common/001154266.pdf

 

 

上記を読んで理解した取付けの条件は以下のような感じ。

(上方からの図はレガシィBRの物が見つからなかったのでインプレッサGRBで代用)

※あくまで私の理解です。私はこの認識のもとに取付けていますが、正確性は一切保証しません。

 

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上記に加え、

・他の交通を妨げない(対向車等を眩惑しない状態であること)

・協定規則第87号(Eマーク R87取得)に適合すること

・キー位置がON(エンジン始動位置)もしくはエンジン作動中のみに点灯する構造であること

・点灯中において、前照灯が点灯位置にある場合(=ライト点灯時)には消灯、もしくはその他灯火類相当に減光する機構が必要

という点が重要です。特に下2つは複数の条件の組み合わせのため、リレーと電源取得配線で工夫して実現します。

 

 Eマーク取得が大前提であるため、自作等では対応不可です。

今回はEマーク適合となるPIAAの以下2機種のうち、DR185を選定しました。

www.piaa.co.jp

1)DR305+L-230Bx4セット(計10灯)

2)DR185 

 

どちらもPIAAのサイト上は欧州基準での取付けは車検不適合と記載がありますが、

上記の取付け条件を守れば車検は通ると判断し、自己責任にて取り付けを行っています。

 

●エンジンONで点灯、ポジション点灯時に消灯する仕組みを作る

キー位置:ON+前照灯消灯→点灯、

キー位置:ON+前照灯点灯→消灯、

キー位置:ACC→消灯

の状況を作り出すために、5リレーとIGN電源を利用します。

IGN電源はキー位置がONのときに電流が流れるラインです。

5極リレーは配線を工夫することでリレー入力がONのときに出力をOFFにする事ができるため、

リレーを介しIGN電源をILL電源(前照灯がONになると電流が流れる)がONになると出力がOFFになるように回路を組みます。

www.diylabo.jp

図に起こすと以下の通り。ILL入力でHigh(=ON)、ILL入力なしでHighになる配線が生まれます。

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今回はこの配線のうち、白を利用してやることで、「ILL信号がOFF時のみIGN電源が流れる」回路となります。DR185と組み合わせるとこんな感じ。

今回はライト点灯時は減光ではなく消灯としたいので、ポジション信号ハーネスは未使用となっています。

また、ヒューズは説明書上では5A入れるのがオススメ、とありましたが、IGG線的に5Aも流れると困るところから取っているので、2.5Aに下げてあります。

(クランプメーターで測ったところ、実消費電流としてはカタログ通り1.2A程度のため、2.5Aでも無用にヒューズが飛ぶことはないと判断して下げました)

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●ライト着弾

取付け方針も決まったところで、PIAA DR185とIPF 55DFLBを早速発注。

 

着弾。 

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●取付け開始

配線は当初エンジンルームから取りたかったこともあり、Dに依頼してレガシィBRの配線図およびヒューズとの対応資料を調達。

しかし、解読するもエンジンルームから簡単に取れるIGG電源はないため、最終的にはいつもののれんわけハーネスから取ることに。

(取れないことはないのだが、基本死んだら困る回路か大電流が流れるマスター回路しかない)

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リレーはエーモンの小型リレーをチョイス。消費電流的にも小型で十分です。

エーモン コンパクトリレー 5極 DC12V車専用 3234

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  • 発売日: 2017/10/02
  • メディア: Automotive
 

 今回は黄色の配線は使用しないため、

・黄色配線はショートしないよう絶縁処理

・その他の配線はのれん分けハーネス/DR185ハーネスに接続するためギボシ加工

を実施。

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続いてエンジンカバーを外し配線を室内に引き込みます。

 

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本来はグロメットは外せるらしいのですが、経年劣化に伴う防音材の硬化(劣化)により

浮かせようとするそばからボロボロ崩れていく状況だったため、グロメットごと突き破り配線を通しました。

minkara.carview.co.jp

 

 

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続いて、DRL配線+フォグ取付けのため、Fバンパーを取り外します。

minkara.carview.co.jp

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Fバンパーはおあつらえ向きに、フォグの内側に穴が空いているため、こちらを利用しDRL用の配線を左右分配線します。(IGN配線、GND配線)

GND配線に関しては長さもあったため、今回はボディアースではなく

バッテリへの直接帰線(配線)としました。

 

お次はフォグランプです。

IPFの55DFLBは、LED本体+付属回路という構成のため、付属回路をタイラップでボディへ固定します。

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本体はHB4、配線自体はカプラオンのため、それぞれさくっと取付けしてフォグの交換は完了です。

 

●取り付け完了、がDに車検不適合と言われる

配線が一通り完了し、フォグの化粧カバー上端にDR185を取付け、

前に向けるために写真のように取付けたところ、

・ボディよりはみ出し

・DR185がフォグランプにかかっている(灯体にかかっているとNGと言われる)

上記2点よりNGと連絡が。(取り付けて1ヶ月後の半年点検で発覚)

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このままではDRLが利用不可となるため、対策を開始。

 

●結局削るしかない。

フォグにかからないようにするためには、可能な限りフォグカバー内側に寄せる必要があります。

そのため、カバー上端から下端に変更、かつ内側をくり抜くことで最大限寄せるようにカバーを改造します。

併せてステーもDR185のものではなく、ホムセンパーツをつかって自作しました。

持っててよかったハンドルータ、ハイスビットを使ってガリガリ削っていきます。

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削りながら都度現物チェック。ギリギリで問題なさそうなのでこの位置で固定します。

修正後はDの点検も問題なく、7月の車検も無事通りました。

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多少外側を向いていますが、冒頭の基準(左右20°からの視認)も問題なしです。

 

フォグランプの色味、配光

いやぁ、黄色は見やすくなるのでいいですね。

色の切り替えは、点灯状態から2秒以内にOFF→ON→OFF→ONとすることで切り替わります。メモリー機能付きなので、次回の点灯は前回の点灯色と同じ色で点灯してきます。

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IPF 55DFLB バルブ色切り替え

 

また、スーパーの駐車場でカットラインを見てみました。

・DR185点灯状態

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・55DFLB(白)/55DFLB(黄)

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白と黄色で少しだけ配光が変わる(カットラインの位置が変わる)のがわかるかと思います。

 

・55DFLB(白)+ロービーム(5000K)/55DFLB(黄)+ロービーム(5000K)

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 ロービームと合わせてみるとこんな感じ。フォグのカットラインはロービームより下に出ているため、対向車を眩惑させることも基本的にはないと思います。

白は晴天時夜間、黄は雨天時/荒天時とうまく使い分けています。

 

近場で壁に表示させてみるとカットラインがきれいに別れますが、

実際はもう少し前方で両方の色味がミックスされるため、4000-4500K程度の色味となり

雨の日の視認性はこれまでの白のみより大きく向上しました。

 

ただまぁ、LEDで色味が白というのも相まって、白色動作時は上方に少しだけ飛んでる散乱光で

ハロゲンよりは眩しく感じられてしまう可能性はゼロではありませんが。

 

●まとめ

 DRLのおかげでかっこよく被視認性を上げることができたので満足です。

初めてリレーを使いましたが便利でいいですねこれ。

これでIGNラインの電源容量が不足するなら、2つ組み合わせてACCラインから取るように組もうと思います。今のところは大丈夫そうですが。

 

また、7年前にフォグを交換したときには無かった”2色切替式”という技術向上で、

晴天/荒天どちらの視認性も向上することができたので、フォグに関しても満足です。

 

ボディやパーツをどんどん加工していっているので既に純正復帰は難しい状況になっているので、その点だけがマイナスポイントですね。