ANAのSFC修行でANA便に乗りまくることを利用して
なにか面白いGeekなネタは無いかと思い立ち、ふと始めてみるコーナー。
その名も、「ANA In-Flight Wi-Fi Deep Dive」です。
今回は番外編。
先日の欧州旅行で国際線WiFiを体験してきたので、使える/使えないアプリを
時間の許す限りチェックしてみました。
●おことわり
数回にわたって書くANA WiFi ServiceのDeep Dive記事では、
以下のようなポリシーで調査した内容を記載しています。
・ANA公式サイトから得られる情報
・実際の搭乗時に接続した際に得られる情報
・得られた情報から類推できる情報
また、記載する内容は2019年時点での内容であり、内容が保証されるものではありません。
公式サイトに記載されている情報以外の内容については、あくまで執筆者(makoro)が調べた結果であり、
ANAの公式発表ではない点にご注意願います。
●テスト環境
2019/6/14 NH215 RJTT/HND→LFPG/CDG レジ:JA871A
All Nippon Airways(NH) ANA215/NH215 B787-9(B789)
— makoro_activity.log (@makoro_br9) June 14, 2019
Reg:JA871A
RJTT/HND→LFPG/CDG
STD1145(JST)→STA1710(CEST)#makoroflightlog pic.twitter.com/x10YCJFLJZ
フランス行きの便、使用地はロシア上空です。
離陸してから3-4時間だったと思うので、ヤクーツクあたりの上空だと思います。
● 使用システムは?
国際線WiFiも国内線と同様、パナソニックアビオニクスの機材のようです。
VODもあるので、国内線とはシステムが違うよな、と思ってみてみると、
X-Seriesがコントローラの形状も酷似しているのでコレっぽいですかね?
●課金
国内線WiFiと違い、国際線 WiFiは有料のため課金処理が必要です。
アカウントの登録、クレジットカードでの課金処理を行うと接続が完了します。
特に迷うようなところはありませんね。課金処理も30秒もかからなかったので、地上でオンラインショッピングするのと対して変わらない感覚で決済ができました。
また、バウチャーコードを入れる箇所があるので、
ビジネスやファーストだとバウチャがもらえるのかもしれませんね。
課金すると以下のようなメールが飛んできます。(2通来ました)
・1通目
件名:機内WiFiサービスへようこそ!
本文:
xxx@gmail.com様
下記はお客様のユーザー名です。このユーザー名は機内インターネットへのサインイン時、追加プランの購入、またはANA Wi-Fiサービスの搭載されたフライトで、ユーザーアカウント情報を変更する際に必要となります。
Eメールアドレス xxx@gmail.com
本サービスまたはユーザーアカウントについてのご質問はカスタマーケアチームまでご連絡下さい:
電話番号:
(949) 204-4523 (英語対応-有料国際電話)
+81-3-45899497 (日本語対応-有料国際電話)
0120-921918 (日本語対応-日本国内フリーダイヤル)
カスタマーケアメールアドレス:customercare.jp@panasonic.aero本日はANAに御搭乗頂きありがとうございます
全日本空輸(株)
・2通目
本文:
ANA Wi-Fi サービスのご利用ありがとうございますANA Wi-Fi サービスのご利用ありがとうございますお客様のご利用されたプランは以下のとおりです
ご利用明細書リファレンス番号 #xxxxxxxxxxxxxxx
[NH215] 14-JUN-19 HND - CDGご利用明細
合計金額/マイル数 6.95USドル
ご利用明細ご購入に利用されたクレジットカード クレジットカードの下4桁 xxxx
ご利用された便 NH215
ご利用明細書送付先 xxx@gmail.com
カスタマーケアサービスやご利用に関しては下記までお問い合わせください:
電話番号: (949) 204-4523 (英語対応-有料国際電話)+81-3-45899497 (日本語対応-有料国際電話)
0120-921918 (日本語対応-日本国内フリーダイヤル)
Eメール: customercare.jp@panasonic.aero
カスタマーケアは日本語、英語にて対応致します
[ 14-JUN-19 15:16:39 JST] にご利用頂きました
2通目は普段国内線で利用しているのとほぼ同じ文面ですね。
(国内線の場合はフルフライトプラン、\0と表示される)
●自機のグローバルIP、回線速度、Traceroute結果
・自機のグローバルIP
飛行機のWAN側に割り当てられたIPを調べてみると、米Cogent Communicationsという会社が管理していると出てきました。
この会社は北米にあるISPのようですので、地上局は北米にありそうです。
ということは北米の衛星通信会社(インテルサットなど)等でしょうか。
公海上空および衛星使用認可国の上空を飛行中にご利用いただけます。
とあるため、基本的には衛星コンステレーションサービスを用いて地球規模で通信サービスを提供している会社の衛星を利用していると思います。
1点不可解なのは、国内線WiFiで見られたプロキシの兆候(Squid)が見られないこと。
うまく秘匿できているのか、はたまたNATのみでダイレクトアクセスしているのかは定かではありませんが、なかなか違うもんだなという感じです。
・スループット
通信速度としては、1Mbps以下になりました。
全世界対応の通信衛星を経由した通信、かつ機内WiFi内でも分配されていることを考慮すれば、まぁ納得といったところです。
テキストメッセージをやり取りするなら問題ない数値ですね。
・Traceroute
いつものようにgoogle.comへのTracerouteを。
cogent社のISP網を通り、LAを経由してサンフランシスコのGoogleDCに行っているのでしょうか?
北米で完結してそうな感じの通信経路ですね。
●使えるアプリケーションは?
以下、調査結果です。
- Googleハングアウト OK
- FR24(FlightRador) OK
- twitter OK(タイムライン取得、投稿)
- MeWe OK
- niconico ページ表示だけはOK(未確認だがおそらく動画視聴は不可能と推測)
- Google Drive OK(一覧表示は可能、ファイルの送受信は未確認)
- Google Map OK
- Google photo NG
- Gmail OK
- youtube ページのロードはできるもサムネイルが表示できない(未確認だが動画視聴もおそらくNGと推測)
- discord NG
- amazon.co.jp OK
- chrome Remote Desktop NG
あと、自席から立ち上がるときに斜め前に座っていた人のスマホ画面がちらっと見えましたが、LINEの画面のような感じだったので、おそらくLINEのメッセージやり取りもいけるのではないかと思います。
国際線WiFi課金して遊んでる(ただし30分だけ)
— makoro_activity.log (@makoro_br9) June 14, 2019
●まとめ
ネタとしては分量少なめですが、折角の機会なのでまとめてみました。
国内線と微妙に違うシステム構成が垣間見えて、NWオタクとしては調査している最中は楽しかったですね。
今回は30分の課金でしたが、北米や欧州路線等10時間以上のフライトの場合、
フルフライトプラン(時間制限なし)を課金しても良いかもですね。