Think threshold

中の人のIYHにいたる顛末と購入レビュー。ときどき自宅システム構築備忘録。

飛行機ヲタここに極まれり。SIAE参戦のために渡欧。(+鉄オタと車オタ大満足プラン)

旅行好きの後輩に自慢され、見に行来たくなってしまったパリエアショー。

私と一緒に行ってくれる心優しい方が見つかったので、参戦してきました。

 

題して

「飛行オタ鉄オタ車オタ大満足プラン」

です。

 

 

●当初の目的から大幅に増えた目的地

ワイ「PAS(パリエアショー)行きてえなぁ・・でも一人で海外は無理だしなぁ。。。」

友「makoroさん、PASいきません?」

ワイ「行きます(即決」

 

という感じで始まったパリエアショー遠征ですが、ホテルや日程を検討しているうちに

「直前の週末がル・マン24hレースなので行きたい」

「折角なのでドイツ・ミュンヘンにも行ってBMW博物館やノイシュバンシュタイン城にも行きたい」

トゥールーズに行ってベルーガが見たい」

「ドイツからの帰りは折角だからICEとタリスに乗りたい」

 

等大幅に欲望を叶えるべく目的地が増えた結果、9泊10日(6/14-24)という日程に。

友人が車オタ&鉄オタ&飛行機オタと属性がかなり被っていたので、

ル・マンまで同行してくれる&ドイツからの帰り鉄路という

完全なる私の欲求に付き合ってくれたので感謝するほかありません。

 

●確定した行程は

6/14:NHでHND→CDG、パリ市内のホテル宿泊

6/15:TGVル・マンへ、スタートを観戦後、再度パリへTGVで戻り宿泊

6/16:1日目と同様TGVル・マンへ、写真撮影、お土産を購入しつつゴール、TGVでパリへ戻りsy区泊

6/17:ORY→TLS トゥールーズエアバス関連の施設見学、夕方にTLS→MUC、ミュンヘン

6/18:バイエルンチケットを使いノイシュバンシュタイン城へ、ミュンヘン

6/19:ミュンヘン市内 BMW博物館見学、ドイツビール堪能、ミュンヘン

6/20:移動日。ミュンヘン→ケルンはICE、ケルン→パリはタリスで。パリ泊

6/21-22:パリエアショー参加、パリ泊

6/23-24:NHでCDG→HND

 

ル・マン観戦で一度パリへ戻っているのは宿代の関係です(笑)

TGVの料金合わせてもパリに戻るほうが安かったので。

 

●現地での通信手段確保

MVNOしか契約していないmakoroさんは海外での通信手段を確保する必要があります。

幸いPixel3がSIMフリーかつ対応バンドが手持ちの端末のなかで一番多かったため

この端末に現地プリペイドSIMを挿すべく物色。

もともと他の人と比べて通信量が多い私は、小容量なプリペイドSIMは不向き。

色々検討した結果、結局仏OrangeのHoliday SIMを調達。

 標準だと3GBと10GBのプランがあるようです。この記事を書いている時点では

3GBのプランに+5GBが追加されて8GB。1週間超の滞在でも、これだけあれば十分に

データ残量を機にせず通信できるでしょう。

またこのSIMはヨーロッパ圏内はローミング対応&ローミング有無に関わらずLTEが利用できるため、通信速度の面でもアドバンテージがあります。

 

 最初は英Threeも検討したのですが、よくよく調べるとイギリス以外(ローミング先)では3G通信になるとあるため、選択肢からは外れました。都市部くらいはLTEで通信したいですしね。

 

ル・マン

人生の目標を一つ叶えることができました。伝統のレース。

残念ながらアウディとポルシェはもういないですが、トヨタが参戦しているうちに

なんとしても行っておきたかった。

 

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日本から遠く離れた地で君が代が聞けたので、感動もひとしおです。


2019 WEC Le Mans 24h TOYOTA 君が代

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トゥールーズ

本当は「ベルーガの離発着撮れればいいなぁ~」と思っていたのですが

撮影ポイントへ行くまでに次々と飛び立ってしまい、不発に。

付き合ってくれた友人には大変申し訳無いことをしてしまった。

トゥルーズへ降り立ったときに機内から見えはした&帰りがけに着陸するのを遠景で撮れましたが、やはり離陸を撮りたかったですね。

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ベルーガが不発に終わったのでエアバスミュージアム、アエロスコピアへ。

スーパーグッピーコンコルドが見れたのでこちらは大満足です。

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コンコルドは屋内屋外に1機ずつ。屋内展示の方は機内にも入れます。

2+2アブレストでものすごく狭いです。またコックピットも見れます。

こちらも狭いです。計器類の多さと3人分の席がある(航空機関士席)のが時代を感じます。

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貨物機、それも変態貨物機ことスーパーグッピー、B747LCF、エアバス ベルーガ、An-124/225が特に好物な私は、

アエロスコピアのおみやげコーナーでベルーガXLのモデルをお買い上げ。飾るところを作らねば。。。

 

 

なおトゥールーズ・ブラニャック空港からアエロスコピアへはLRTが通っていますので

公共交通機関のみで行くことができます。

着陸する飛行機からエアバスの工場が見えますが、色々なエアラインの機体が見えてなんだが不思議な感じでしたね。

 

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●ドイツ南部

 トゥルーズから飛行機でドイツに飛び、ミュンヘンへ。

友人は空港でルフトハンザリモワをお買い上げ。いいですなリモワは。

質感が非常に高い。私も次ドイツ行ったときは買おう。。。

 

翌日はバイエルンチケットという、ドイツ南部で使えるグループチケットを使い

ローカル線に乗車してシンデレラ城やFateのアインツベルン城のモデルとも言われる

ノイシュバンシュタイン城へ。

見学ツアーの時間的に余裕があったので、ホーエンシュヴァンガウ城にも入りました。館内は撮影禁止なので写真はほぼなし。

行きは一本でしたが、帰りは乗り換えがあり結構な長丁場に(笑)

 

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翌日はBMW博物館へ。BMWの初期から現代に至る製品群を年代と共に追いながら見ていきます。

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BMWの車のアイコンでもあるキドニーグリルの造形に着目して見ていくと面白いかも。

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またネ20の元にもなった、WW2時代のターボジェットエンジンも見ることができました。ネ20はIHIにあるそうなので、いつかそっちも見に行きたいですね。

 

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夜まで少し時間があったので、オーストリア国鉄の特急であるRailJetを待って

本場のSIBAS32を堪能してきました(笑)


ÖBB Railjet Taurus 発車インバータ音


夜はドイツグルメ&ビールを堪能。

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●鉄路で再びパリへ

その気になればパリへ1本で帰れるのですが、複数の列車に乗りたいがために

わざわざケルンで乗り換えし、ICEとタリスを乗り継ぎます。

ICE車内では食堂車でお昼ごはん。ソーセージ美味しい。 

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ICEは非常に静かで快適でした。

ケルンでの乗り換えは駅が川を挟んだコースとなっていたため、

徒歩で20分ほど歩いてお乗り換え。

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お次はタリス。TGV車両を使った国際列車です。

国境超えはどうなるのかとワクワクしていましたが、単なる車窓で特に何もなし。

ベルギーに入ったタイミングで進行方向の左右が入れ替わっただけでした。

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●本命のSIAE

いよいよ主目的のSIAE(Salon International de l'Aéronautique et de l'Espace, Paris-Le Bourget)、パリ航空ショーです。

日本からの機体展示ではJASDF(航空自衛隊)も参加していて、川崎C-2を見ることができました。

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ボーイングはB737MAXの件があったからかのかは不明ですが、地上展示飛行展示共に大々的にはやっておらず、ちょっと残念でした。

飛行展示はWW2時代の戦闘機や~最新鋭機、大型旅客機、小型機や回転翼機など、ほんとに多彩な航空機を見ることができます。

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目玉はなんといってもPatrouille de France。最後のファイナルブレイクはシビれます。

 


SIAE2019 Patrouille de France 演技飛行1


SIAE2019 Patrouille de France 演技飛行2


SIAE2019 Patrouille de France 演技飛行3

ブルーを含め、アクロバット飛行は動画が動画サイトに多く上がっていますが

やはり生の迫力には勝てないので、見たいと思った方はぜひ参加を検討してほしいです。

私は世界中のアクロバットチームの演技が生で見たくなってしまいました。

 そして、一部の人には大人気のあの建物も・・・(笑)

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●欧州鉄道よもやま

今回はの旅行で、乗りたいと思っていた欧州高速鉄道のうち、以下に乗車できました。

TGV Atlantique 2nd Class

TGV Duplex 1st class Lower Decl

TGV Duplex 1st class Upper Deck

TGV Duplex unOui 1st class Lower Deck

・ICE3 1st class

・Thalys PBKA 1st class

1等車は非常に快適だったので今後も積極的に利用したいですね。

 

・チケット予約について

オンラインかつ早期に予約(概ね3ヶ月前には予約できる)すればかなりお安く利用できます。

スマホアプリでも公式サイトでも、海岸通販できるレベルの英語であれば特に問題なく予約できると思います。

 

・運行について

ヨーロッパは基本的に標準軌、かつ陸続きであること、シェンゲン協定加盟国間であれば

入出国処理が必要ないことから、国際列車が多数運行されています。

国際列車と行っても感覚的には国内特急と変わらず、車内改札はあれどパスポートを出すことはありませんでした。

日常的にフランス(SNCF)の車両がドイツの駅にいたりオーストリア(OBB)の特急がドイツの駅にいるので、日本人から見ると異様ですが、ヨーロッパでは日常です。

 

・列車の方式、連結器について

日本では分散動力方式の旅客車が一般的というか、機関車を用いる集中動力方式は

いまや絶滅危惧種です。ななつ星カシオペア紀行、大井川鐵道東武鉄道が走らせているSL列車等、ごく一部しかありません。

ところがヨーロッパでは動力集中方式がどちらかというと多数派で、両端に機関車を連結したもの(TGV)や、機関車+客車+制御機能付き客車(ICE2、Railjet等)という方式が多数見られます。ここも日本の鉄道を見慣れていると面白いですね。

ICE3やユーロスター Class374(ICE3の一般型であるヴェラロがベース)、日立のジャベリン(Southestern Class395)等、徐々に分散方式の車両も増えてきてはいるようです。

これは電源方式によるもの(4電源対応にする必要がある)なのでしょうか?はたまた設計哲学的なものなのでしょうか。

 ↓ICE2 制御機能付き客車

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連結器についても、自動連結器および密着自動連結器が日本国内では普通ですが、

ヨーロッパでは分割併合が頻繁に発生する一部列車(TGV/ICE等)にしか装備されておらず、特急列車であってもねじ式リンク方式の連結器が多数残っていました。

日本では絶滅した(過去に鉄道省よる一斉取替が行われた)方式ですが、

前述の「直通する国際列車があり、複数の国で調整が必要な連結器の交換」は

ヨーロッパの土地性格上難しいのかもしれません。 

 

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・特急列車の座席について

日本の新幹線や多くの特急列車では、座席の回転が可能であり、基本的には

全て列車の進行方向を向けることが可能です。

ところがTGV/Thalys/ICE3ではすべて座席が固定であり、

「進行方向と逆向きに座る」

ということが日常的に発生します。

このあたりも設計哲学だと思いますが、日本人からすると小さな驚きですね。

 

TGVの2等車について

TGVの2等車は基本的に座席指定なのですが「座席指定なしきっぷ」というものも販売されており、自由に座ることが可能です(席指定のきっぷの人が来た場合譲らないといけない)

1回だけ2等車に乗りましたが、時間がギリギリだったこともあり、指定した席には人が。

なんとか譲ってもらうことには成功しましたが、ちょっとびっくり。。。

1等車は座席未指定券のようなものは存在しないため、このような状況は起きません。

 

・ICEの車内改札について

ICEではアプリからチェックインを行うことができ、その場合車内改札がスキップされます。飛行機と同じような合理的な方法で非常に感心しました。東海道新幹線でも最近は指定席の車内改札が省略されていますが、この方法は楽ちんでいいですね。

 

●決済(というかキャッシュレス)のよもやま

・クレジットカードが前提の社会

食事の支払いはもちろんの事、市内の移動に使う数ユーロの市内きっぷや自動販売機で飲み物を買うのでもクレジットカードが使えます。

流石に現金を持っていないのはまずいので、200ユーロはCDGでキャッシングしましたが、

本当になくならない。帰国2-3日前から意図的に使うようにしないと使いきれませんでした。

サルテサーキット(ブガッティ・サーキット)なら露店だし現金がデフォだろう・・・と思っていたんですが、そこすらクレジット決済が可能です。

日本とうってかわってハンディ式が大多数のため、カードを突っ込んだ状態で

「PINいれてくれや」

と店員さんに渡されるので、金額確認してPIN入れて決済します。

 

NFC Pay(EMV Contactless)が欲しい

もちろんPINを入れれば決済ができるので良いのですが、NFC Pay対応のクレジット/デビットがあると、機械に挿入すら必要ないので、非常に便利そうです。

ちょうど今年の2月頃からANA VISAカードNFC Payがつくようになったので、海外決済の利便性が上がりました。(SMCCの海外決済手数料は値上がりましたが。。。)

 狙ったわけではありませんが、ICチップエラーになったため再発行し、めでたく私もNFC Pay(Visa Paywave)対応になりました。

フランスで「現金は10セント以上の硬貨のみ対応、クレジットはNFC Payのみ」な自販機に遭遇したので、決済手段は多く確保しておいたほうが良いと思います。

 

●まとめ

 人生の夢だったルマンへの参戦、ヨーロッパを代表する高速鉄道への乗車や

国際的な航空ショーなど、念願の夢がかないました。

費用はそれなりにかかってしまいましたが、貴重な体験ができてよかったです。

 

パリエアショーで味をしめたので、RIATやILAベルリンなど、いろんな航空ショーに参加してみたい欲が生まれてきました。

英語勉強しないと。。。