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中の人のIYHにいたる顛末と購入レビュー。ときどき自宅システム構築備忘録。

ANA In-Flight WiFi Service Deep Dive -Part2:機材編-

ANASFC修行でANA便に乗りまくることを利用して
なにか面白いGeekなネタは無いかと思い立ち、ふと始めてみるコーナー。
その名も、「ANA In-Flight Wi-Fi Deep Dive」です。
公開されている情報から推測できる数々のネタをつなぎ合わせ、
全5回程度で裏側に迫っていきたいと思います。 

 

第2回目は機材編です。

 

makoro.hatenablog.jp

 

 

 

●おことわり

数回にわたって書くANA WiFi ServiceのDeep Dive記事では、

以下のようなポリシーで調査した内容を記載しています。

 

ANA公式サイトから得られる情報

・実際の搭乗時に接続した際に得られる情報
・得られた情報から類推できる情報

 

また、記載する内容は2019年時点での内容であり、内容が保証されるものではありません。
公式サイトに記載されている情報以外の内容については、あくまで執筆者(makoro)が調べた結果であり、
ANAの公式発表ではない点にご注意願います。

makoro.hatenablog.jp

 

ANA WiFi Serviceが利用できる機材かどうかの確認

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(機材:JA135A,A321neo)

ANAのサイトによると、ANA In-Flight Wi-Fi提供機材は以下の通り。
・B738(B737NG,B737-800、一部機材※)

B767(B767-300 一部機材※)

B777(200 一部機材※ /300 全機材)

B787(B787-8/B787-9 全機材)

・A320neo(A321 全機材)

B737クラシックやA320ceo、B737-700などは搭載予定はないそうです。


※大規模整備時?などのタイミングで順次追加されているようです。
2019年時点で利用できない機体に関しては、機齢21年以上の大ベテラン機なので
もしかすると装備せずに退役、の可能性もありそうです。

 

搭乗予定の機体で利用できるかどうかは、登場数日前~前日に判明します。

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ANAサイト経由の予約/情報登録ができていれば、公式サイトの予約画面や
ANAアプリの予約画面にWiFiアイコンが表示されていれば利用可能です。

また、前部ドア横にはステッカーが貼ってあるため、そこでも確認可能です。

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(機材:JA73AN,B737-800)

 

ANA WiFi Serviceを提供しているシステムについて

 ANAサイトには、パナソニックアビオニクス製の機材を使用しているとの記述があります。

Wi-Fi・エンターテイメント|空港・機内で[国内線]|ANA

>各種お問い合わせ

インターネット接続サービスプロバイダーは、パナソニックアビオニクスです。

問い合わせ先メールアドレスから推測すると、ここのようです。

www.panasonic.aero

USサイト?と思ったら、HQはUSのカリフォルニアにあるんですね。

使用システムはおそらくNEXT Onlineかなと思われます。

NEXT Online | Panasonic Avionics

 

上記のページにはWireless Internet Service Provider(WISP)と記載が。

そういえば、接続処理をする際のページに「inflight.pacwisp.net」なるURLを経由しています。

pacwisp=Panasonic Avionics Corporation Wireless Internet Service Provider ってことでしょうか。

  

●使用感について

B737などのナローボディ機はそこそこ利用できるのですが、

B777/B787などのワイドボディ機は搭乗者数が多いこともあり、

接続できない(IPアドレスが取得できないことも)こともあります。

接続した場合のスループットは数kbps~数Mbps程度といったところです。

利用者数が多いこと、衛星回線経由ということもあってばらつきが大きいです。

また地上の携帯回線なんかと比較するとやはり安定性は良くはなく、しばし無通信となることも。

しかし、これらの欠点を補って有り余る魅力の「おそらの上からインターネット」は利用する価値はあると思います。

IP Reachablityがないと禁断症状が発生するようなmakoroさんのような人には必須のサービスです。

 

●次回は

提供するためのシステムについて理解を深めたところで、

次回は実際に利用する際のネットワークや 経路について考察してみたいと思います。

 

●おまけ:ANA In-Flight Wi-Fi機材の見分け方

makoroさん独自の方法もありますが、上記ANA In-Flight Wi-Fiを提供している機材についての見分け方です。

B737-800

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見分け方:

ナローボディ機

A320と比べて鼻先(ノーズ)が鋭い

ウイングレット装備

・オニギリのようなエンジン外形(エンジンナセル)

・主脚(メインギア)は1軸2輪x2

・フラップトラックフェアリングは片方に3つ

・メインギア格納時は機体に完全に収納されないため、胴体下部にメインギア形状のくぼみがある

B767-300

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見分け方:

・ワイドボディ(セミワイドボディ機)

ウイングレットなし

・エンジンナセル後端は直線状

・メインギアは2軸4輪x2

・コックピットガラスは直線基調

B777

B777-200はこちら。

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B777-300がこちら。

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見分け方:

ワイドボディ機

・他の機体と比較して明らかに長い胴体

・他の機体と比較して明らかに大きいエンジン

ウイングレットなし(-200LR/-300ERはレイクドウイングチップ装備)

・メインギアは3軸6輪x2

・-200と-300の見分け方:主翼上に非常脱出口があれば-300、なければ-200

 

B787

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見分け方:

ワイドボディ機
主翼の大きなしなり

・レイクドウイングチップ装備

・エンジンナセル後端がシェブロンノズル(ギザギザ)になっている

・コックピットガラスは曲線基調

・ノーズが胴体中央ではなくやや下部寄りになっている

・メインギアは2軸4輪x2

 

・A320neo

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見分け方:

ナローボディ機

・イルカのようなノーズ(B737と比較して明らかに丸い)

ANAのA320neo機は標準装備のウイングチップではなくシャークレットを装備

・メインギアは1軸2輪x2

・フラップトラックフェアリングは片方に4つ

・メインギアは収納時、完全に機体内に収納されるため、ボディ下部はフラット

 

全日空商事 1/200 787-9 JA893A 完成品 WiFiレドーム・ギア付

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