もう8年前の骨董品だけど、ちゃんと効果はありました。
ワーク用SSDにCrucial MX300を使っていましたが、大容量のランダム読み書きをすることが多く、速度が気になっていたためリプレース。
PCI Express2.0の環境に入れたレビューをあまり見かけなかったので
どんなものになるのかという結果の記録です。
- ●SSDが遅い!
- ●対処のためにNVMeの導入を検討
- ●PCI Express2.0で使うとどうなるのかを考える
- ●購入、組み立て
- ●ベンチ結果
- ●まとめ
- ●おまけ1:Kyro.M2 evoのLED
- ●おまけ2:退役したMX300は
●SSDが遅い!
2年半前に購入したSSD、動画やRAW現像の作業用SSD自体はとして使っていましたが
大容量ファイルを連続で読み書きするために、SLCキャッシュを使い切ってまぁ遅くなるわけです。
ちなみに書き込み量は17TBほど。月あたりで全領域書き換えているくらいですね。
(交換後に接続して確認しているため、接続方式がUASPになっています)
●対処のためにNVMeの導入を検討
この低速病をどうにかすべく、検討を開始。長期旅行用に撮影画像退避用の
・SATA3の速度(550MB/s)は超えたい
・今後の宅内10Gbps化を見据えて、SLCキャッシュ消費後の速度ですら
10Gbpsである1250MB/sを超えたい
・作業用SSDのためそこそこTBWがあるものが欲しい
SATA3の速度を超えたいという時点でNVMeなSSDしか選択肢がないわけですが、
お手頃に手に入るNVMeなSSDは殆どがM.2 2280タイプで、そのままでは
我が家のMBには刺さりません。変換アダプタが必要です。
またMX300を検討したときはMLC/TLCのどちらかでしたが、今はTLC/QLCがメインで
ごく一部のモデルにのみMLCが残っているという感じです。
当然TLC/QLCで検討することになるわけですが、QLCはTBQが低いのと、キャッシュ消費後の速度低下がとんでもなく遅いということがレビューで判明していたたため、
必然的にTLCの中で選定しました。
Intel「SSD 660p」を試す。QLC NAND採用のNVMeモデルはゲーマーの選択肢になり得るのか - 4Gamer.net
【レビュー】Micronが投入したQLC NAND採用NVMe SSD「Crucial P1」の性能をチェック - PC Watch
そして、TBWとお値段のバランスが良さそうで絞り込んだのが、Intelの760p。
Intel SSD 760p M.2 PCIEx4 512GBモデル SSDPEKKW512G8XT
- 出版社/メーカー: インテル
- 発売日: 2018/01/25
- メディア: Personal Computers
- この商品を含むブログを見る
「Intel SSD 760p 512GB」をレビュー。64層3D NAND採用で低消費電力&高速化を実現したコスパ重視な新定番NVMe M.2 SSDを徹底検証 : 自作とゲームと趣味の日々
もしくは少し価格は上がりますが、SanDisk Extreme Pro NVMe(or WD Black)が速度低下時の転送速度的に良さげです。
SanDisk 内蔵 M.2-2280 SSD/Extreme Pro 500GB / PCIe Gen3 NVMe / 5年保証 / SDSSDXPM2-500G-G25
- 出版社/メーカー: サンディスク
- 発売日: 2018/12/10
- メディア: 付属品
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あとは、いつ買うか・・・と思っていたのですが、突然SanDisk Extreameが値下がりしたタイミングに運良く出会えたので、SanDisk Extreameの購入と相成りました。
NVMe SSDの大容量品が一部で急落、Intel 660PやSanDisk Extreme Pro などのメジャー品が下げ - AKIBA PC Hotline!
PCI-Eへの変換アダプタは放熱性を重視して、Kryo.M2 evoを。
変換アダプタ+ヒートシンクでもいいんですが、こっちのほうが放熱性高そうですし。
ただし、ちとお高め。
Aquacomputer kryoM.2 evo PCIe 3.0 x4 adapter for M.2 NGFF PCIe SSD, M-Key with passive heatsink
- 出版社/メーカー: Aquacomputer
- メディア: 付属品
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●PCI Express2.0で使うとどうなるのかを考える
手持ちのMBは骨董品のため、PCIEは2.0止まりです。
そのため、NVMe SSD本来の速度はどう頑張っても出せません。
PCI Expressは1.0、1レーンの単方向が250MB/sです。
2.0で500MB/s、3.0では985MB/s(符号化方式が違うので1GB/sにならない)です。
よって、x4レーンの速度は
PCIE2.0:2000MB/s
PCIE3.0:3940MB/s
となります。
2GB/sはNVMe SSD本来の速度は出せませんが、速度低下後の実測値/10GbEよりは高速なため、巨大データ転送時にも問題ないだろうという判断をしました。
●購入、組み立て
さてさて、開封の儀です。
毎度驚くのが箱の小ささ。2.5SSDも大概小さいですが、それをさらに上回る小ささ。
こちらも毎度開けるたびに「小さいなぁ」と驚くM.2 2280サイズのSSD。
裏面にはパーツは何も実装されていません。
続いてKryo.M2 evoをご開帳。
サンドイッチされてるヒートシンクを取り外し、放熱パッド経由でサンドイッチ。
白の柔らかいパーツ(シリコン?)をセットし、再度ヒートシンクでサンドイッチ。
本体外周部にはLEDの光り方を変更できるスイッチが搭載されているので、
今回はアクセスランプと同時に光る方式に変更。
組み込みが完了したらMBのPCIEスロットに取り付けて完了です。
●ベンチ結果
装着が終わったところでさくっとベンチマーク。
PCIE2.0の環境でどこまで出るのかチェックです。
●ベンチ環境
・CPU:Opteron 6282SE x2
・MEM:DDR3-1333 2GBx8
・MB:KGPE-D16
・Strage:PX-256M5 Pro+HGST 2TB+SanDsik Extreme NVMe
理論値2000MB/sは出ませんが、SATA3の速度は大幅に超えているので
ひとまず良しとしましょう。
ちなみにSLCキャッシュ使い切ったあとの速度変化を見たかったのですが、
HD Tuneの体験版では正常に計測できなかったため諦めました。
CrystalDiskMarkでサイズを32GBにして、SanDiskのツールでグラフ化したのがこちら。
最初の青い山が測定用データの作成のための書き込み、緑の山がRead、最後の青い山がWriteです。
測定データ作成時と、Write測定時のグラフの谷の部分が900MB/s弱なので
512GBモデルはこのあたりが低速時の速度なのかもしれません。
また、ピークが持続する(=SLCキャッシュ容量)は6~8GB程度のようです。
●まとめ
当初の目的だった、「SATA3の速度を超える」ということで目的達成です。
SLCキャッシュを使い切った速度は10Gbpsには届いていないと思われますが、
これは10Gbps化後に計測してみたいと思います。十分速いので、実使用には文句は出ないと思いますが。
●おまけ1:Kyro.M2 evoのLED
Kyro.M2 evoに搭載されているLEDは、チップ数が多いこともあって結構明るめです。
SSDアクセスに連動するパターンの光り方は。。。意外と派手。
Kyro.M2 evo LED動作モード:SSDアクセスランプ
●おまけ2:退役したMX300は
SanDisk Ultraとの交換で退役したMX300は、外付けSSDとして再利用します。
Type-Cデバイスが増えてきたというのもあり、Type-Cケースを選んでみました。
Gen1ですけどね。ケーブル本数を減らす目的です。