Think threshold

中の人のIYHにいたる顛末と購入レビュー。ときどき自宅システム構築備忘録。

ポケットの中の規格戦争。(GPD Pocketと各種USB Type-C関連とを組み合わせた動作確認。PD充電とかデータ通信とか)(追記アリ)

さて、戦いのお時間です(財布の残金的な意味で)

 

公式には推奨されていない、「USB Type-C利用時の充電(USB PDパススルー)」

自分の手持ち、周りの人の協力ももらって何種類か試してみた記録です。

 

□おことわり

私の手持ちのGPD Pocketと、購入した各種機器との組み合わせの結果です。

GPD Pocketはロット、製造時期によって若干の差異があることから、

他の個体では動作しない可能性があることをご承知ください。

 

#同じやつ買ったけど動かねぇよ!と言われても

#私の手元では動いてます、としか返せないです。。。

 

なお手持ちのGPD PocketはIndiegogo版、2次ロット(2017/7出荷分)です。

 

 

 

●準備品

●利用ケーブル

 ケーブルは以下を使用。

 

ワットチェッカー

 

Type-C用に新たにワットチェッカーも調達。 

 

USBメモリ

 おそらく消費電流は多めであろうUSBメモリ

 

 

●USB Type-C PDアダプタ 

→給電(充電、電源ON時): 9V/2Aで給電

→給電(充電、電源OFF時): 5V/2Aで給電

 

※AnkerのPowerPort+5は、USB-Cポートで給電できる上限はスペック上は30Wにも関わらず、45Wと通知して実際に40W以上流れていることをMacBook Pro(Late 2016)との接続で確認済み。

参考:

USB Power Deliveryの規格について調べた | HANPEN-BLOG

 

あとAppleのより大出力のもチェック。

www.apple.com

→給電(充電、電源ON時): 9V/2Aで給電

→給電(充電、電源OFF時): 5V/2Aで給電

 

 

●USB Type-Cハブ(PD給電対応Type-C Hub)

各種給電のチェックは上記エレコムのケーブル、AnkerのType-C PDアダプタとの

組合せで行っています。全て動作は起動中の動作確認結果です。

 

※注意:GPD公式では充電しながらの利用、ハブ経由での充電+データ通信利用は推奨していません。また、ハブ経由の充電はデータ通信と排他になるという情報もあるようです。

→バスパワーHUBとしての利用:☓

 (Hubとしては認識するが、USBメモリを挿した瞬間にHubごと認識が外れる。おそらく電流不足。)

HDMIの利用:〇

 (こちらはバスパワーでも認識)

→GPD PocketでのUSB PDパススルーの可否(ハブ経由での充電):△(後述)

 

 

→バスパワーHUBとしての利用:◯(USBメモリの読み書きOK)

HDMI/VGA/LANの利用:◯

→GPD PocketでのUSB PDパススルーの可否(ハブ経由での充電):△(後述)

 

 

→バスパワーHUBとしての利用:◯

(1ポートにUSBメモリ、2ポートめにUSBメモリを挿した状態で本体→1本目のメモリにデータコピー可能、USBメモリ同士のコピーは不可)

→GPD PocketでのUSB PDパススルーの可否(ハブ経由での充電):△(後述)

 

GPD Winで実績のあったJ5 Createはバスパワーで多少状況が改善。

こっちを常用しようかなー

 

MBP持ってる人に借りて、こっちもチェック。

www.apple.com

→バスパワーHUBとしての利用:△(USB3.0 Standard-Aは動作)

VGAの利用:☓(動作しないと表示)

→GPD PocketでのUSB PDパススルーの可否(ハブ経由での充電):☓

 

www.apple.com

 

→バスパワーHUBとしての利用:△USB3.0 Standard-Aは動作

HDMIの利用:☓

→GPD PocketでのUSB PDパススルーの可否(ハブ経由での充電):☓

 

appleのアダプタはどちらも正しく動作せず。残念。

 

 

●Type-Cプラグ⇔USB3.1 Standard-Aレセプタクル 変換アダプタ

 

 USB3.0/3.1への変換 使用可否:◯(USBメモリの読み書き可能)

 

www.apple.com

USB3.0/3.1への変換 使用可否:◯(USBメモリの読み書きが可能)

 

●Standard-A+Type-C→StandardA変換の同時利用(USB2ポート同時利用)

両方にSanDisk Extreame USBを挿してUSB間でコピーを行った所、

特に問題なく動作しました。

 

●Micro-Bレセプタクル⇔Type-Cプラグ経由での充電

 通常のUSB Standard-Aポート経由で充電ができるか、

またどれくらい電流が流れるのかを手持ちのアダプタで試してみました。

 結果:充電電流 2A(電圧は当然5V)

 

●追記:Quick Charge3.0対応USB-ACアダプタと組み合わせた際の挙動

起動中の充電(給電)電圧電流:5V2A

電源OFF時の 充電(給電)電圧電流:5V2A

※上記のAnkerのケーブルとUSB-C変換アダプタを利用

 

5Vになってくれるよね、という確認も込めてチェック。

AnkerのPowerPort Speed2では大丈夫でした。

他社のQC3.0も同じ挙動になるかどうかはわかりませんが。

 

●USB接続外部モニタ

 

DP Altに対応しているときはDP Altで、

DP Altに非対応のときはUSBモニタとして振る舞ってくれるASUSのモニタ。

結果は以下の通りでした。

本体のType-Cポートへの接続:☓

 (DP Altとして起動しようとするも、電流不足で起動せず)

Type-C Hub配下の接続:◯

 (J5 Create、JCH346A利用。ただし給電ポートにAnkerのA2053511からの給電が必要、DP Altでは動作せずUSBディスプレイドライバのインストールが必要。)

 

●(考察)PD Source対応(給電対応)Type-Cハブ利用時の挙動

エレコムのHubも、J5 CreateのHubも、dodocoolのHubも

以下のような挙動を確認しています。挙動が謎すぎるので、ちょっと利用が怖い。。。

Hub経由での給電で本体の充電ランプ(電源ボタン左上のランプ)は点灯

・タスクバーには「充電しています」の表示

上記の状態でHubに挿したUSBメモリの読み書きは問題なく行える

この状態でGPD Pocketのタスクバー上で確認できる、バッテリ残量は増えなかったり、増えたりすることがあり挙動が安定しない

(前回はバッテリ残量が増えないと書きましたが、何回か検証していたところ、増えたり増えなかったりする一番厄介なパターンに。。。)

・接続はUSB PDをHubに供給する→Hubを本体につなげる、の手順で行わないとGPD PocketがPD受電されない(GPD PocketのポートがSinkに切り替わらない)

 (エレコム、J5 Create)

・接続はHubを本体につなげる→USB PDをHubに供給する、の手順で行わないとGPD PocketがPD受電されない(GPD PocketのポートがSinkに切り替わらない)

 (dodocool Type-C Hub)

・本体は通常時の充電と同様、それなりにあったかくなる

充電残量が増加しない場合Hubを外したタイミングで、即バッテリの残量が増加

(10分の接続で、10%の残量増加を確認)

・USB PDでGPD Pocketに給電している間はHubもセルフパワー動作のため、電流不足と思われる各種挙動は発生しなくなる

 

 

単純なPDの給電においても、充電完了時(バッテリ残量100%時)にも給電電流が低下しない事象(100%になっているのにずっと9V2A給電されている)

 も確認されているため、どうも充電系の制御が怪しいですねぇ・・

 

●(考察)Type-Cポートの給電能力

ワットチェッカーを使ってみている限り500mAを超えると不安定になるような感じ。

チェッカー分の消費電力を考慮しても600mA程度しか給電能力ないのでは?と予想。

 

Type-Cポートって規格上は最低でも5V1.5A供給できないといけないはずでは。。。

 

500mA以上要求するデバイスを接続するのはやめておいたほうがいいかも。

この検証中にもコピー中に突然HUB経由のUSBメモリが切断され、

USBメモリパーティションがぶっ飛びました。

 

●(考察)全体的な電源系の挙動

結構充電に気を使う端末になりそうな予感。というかType-Cが鬼門(知ってた)

スタンバイ/休止状態からの突然の起床問題も遭遇している人がいるようですし、

私は(この端末も)シャットダウンする運用にしています。

(というより、過去休止状態を使ってOSをふっ飛ばした経験があるのでスタンバイ/休止状態を信用してないというのもありますが)

BIOSが更新されれば多少はマシになるのかしら。。。?

 

(考察)まとめ

・やっぱりPD給電対応Type-Cハブの挙動は怪しいので公式の言う通りStandard-A Hubのほうが安心

・Hubを利用する場合はセルフパワーのほうがオススメ

・Standard-A+Type-C(変換してStandard-Aとして利用)の同時利用に関しては問題なし

 ・Type-C Hubによって、給電時に接続テクニックが異なるのでやっぱり怪しい 

・Type-Cポートの給電、受電関係の挙動が非常に不安な挙動をしている

・突然の起床問題は解消されていないようなので、私はシャットダウン運用安定