天は人の上に人を作らず。人の下に人を作らず。しかし、カメラのクイックマウントには互換がある方法とない方法とがある。これは何故だろう。
三脚や一脚にはカメラを固定するわけですが、
毎回カメラのネジを締めて固定するのは非常に面倒くさいワケです。
そこで登場するのがクイックリリースという仕組み。
カメラの底面に付けた「プレート」と
三脚、一脚の頭につける「クランプ/シュー」とを組み合わせ、
ワンタッチで固定し、即座にカメラを三脚に取り付ける事が可能になります。
一般的にはこのプレート、クランプ(シュー)にはメーカー間の互換はありません。
もちろん各社が自社の製品を売るための囲い込みの手法なのですが、
三脚/一脚のメーカーが違う場合カメラ側のプレートを付け替えないといけません。
めんどくさい。あぁめんどくさい。
撮影に行っているのに撮影以外のことは極力少なくしたい。
そのためmakoroさんは
「アルカスイス互換プレート+クランプ」
のシステムを導入し、互換化を実現することにしました。
●「アルカスイス互換」とは何か?
「アルカスイス」という雲台メーカーが開発したクランプの構造、仕様を
ジッツォ等の高級メーカーや、中華のメーカーやらが採用し、
「アルカスイスの雲台にそのままマウントできるプレート」や
「アルカスイスのプレートをそのままマウントできる雲台」を開発したのが
互換市場の始まり?のようです。
そして、最近は徐々にこの「アルカスイス互換」をサポートした製品が増えており、
当然ですが「互換製品同士の組み合わせでも相互にマウントが可能」です。
このメリットを活かし、クイックリリースシステムをアルカスイス互換製品に
統一することで、機材のマウント自由度を挙げることが可能になります。
●現状のシステムから互換化したい理由
・理由1:CARRY SPEEDのプレートがアルカスイス互換のプレートになっている
2年前に買って超愛用している速写ストラップ、CARRY SPEED FS-PRO PRIME。
このストラップのカメラ側に取り付けるプレートが
アルカスイス互換のプレートになっており、対応雲台にそのままマウントが可能です。
[国内正規品] Carry Speed 一流プロカメラマンが選ぶ 速写ストラップ 一眼レフ用 望遠レンズ対応 【日本語説明書/1年保証付き】 幅広 PRO MarkIII
- 出版社/メーカー: Carry Speed
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・理由2:Velbon以外の三脚/一脚を導入した
これまで三脚/一脚はVelbonのものを愛用してきました。当然雲台もVelbon。
Velbonの雲台はクイックリリースシステムを搭載したものを利用していますが、
当然他社雲台との互換はありません。
そして今回追加で導入したのがJOBYのゴリラポッド。HDR-MV1用として
ハイブリッドを導入し、すっかり気に入ってしまって一眼用のものも導入検討中です。
JOBY 一眼レフカメラ用フレキシブル三脚 ゴリラポッドSLRズーム&ボールヘッド ブラック/グレー 014056【国内正規品】
- 出版社/メーカー: ジョビー
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雲台は独自になってしまうので、こちらなら脚のみをチョイス可能です。
JOBY ミニ三脚 ゴリラポッド フォーカス ブラック/グレー 001285【国内正規品】
- 出版社/メーカー: ジョビー
- 発売日: 2009/06/20
- メディア: エレクトロニクス
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最上位モデルはアルカスイス互換雲台セットのものがあります。
今回はテスト用に事前に買った雲台があるので、
こちらを買うにしても脚のみをチョイス予定です。
・理由3:載せる機材が増えた
D500を導入し、三脚/一脚に載せたい機材が増えました。
載せたい機材:D500、D7100、SIGMA 150-600Sports (CARRY SPEEDプレートを装備)
・理由4:汎用性をもたせたい
載せたい機材は3種類、載せる可能性のある三脚/一脚は3つ。
トータルで9パターンの組み合わせが考えられます。
これをホットシューを交換して載せ替えて・・・
なんてトロいことはやっていられません。
一言で言うと
「楽に機材を載せ替えたいので、クイックリリースシステムを共通化したい」
ということですね。
そして必然的にCARRY SPEEDのプレートが対応しているアルカスイス互換系を
クイックリリースシステムとして選定しました。
●買ってみる
とりあえずモノは試し、ということで
アルカスイス互換の怪しい激安中華雲台と激安中華汎用Lブラケットを購入、
どんなものなのか試してみました。
TARION デジタル 一眼レフ カメラ 用 自由雲台 三脚 ボール雲台 ボールヘッド アルミ製 クイックシュー付き 360度回転可能 球体直径30mm
- 出版社/メーカー: TARION
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まずD500に付けてみます。
・・・バッテリカバーの関係でサイドフレームが離れてしまいます。残念。
それにアクセサリ端子が全く開けない。残念!!
続いてD7100。
おぉ!なんか専用品みたいなフィッティングだ!
このブラケットはアタリだぜぇ!
アクセサリコネクタも開ける。よしアタリだ!と思ったところ。。。
あっ・・・
ワイヤレスアダプタが微妙に取り付け出来ないorz
・・・しゃーねぇ、削るか(ヲイ
お値段1000円程度の中華アダプタ、特に加工に抵抗もないので
現物合わせで強制フィッティングさせます。
おそらく1mmほど削れば取り付けできるだろうと思います。
持っててよかったミニルータ。
プロクソン(PROXXON) ミニルーター MM50 12V トランス付 No.28515
- 出版社/メーカー: プロクソン (PROXXON)
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●調べた限りでの気づきと注意点
・アルカスイスのクランプシステム自体が、ある程度の製造誤差を許容する構造になっていることを現物見て実感。
・そのため工作精度がガバガバな激安中華でも普通にマウントできる模様
・互換といいつつプレートの蟻型、クランプの蟻溝はかなりメーカーごとに違いがある
・レバータイプのクランプはダメ。誤差を許容するにはネジ締め方式のプレートを
・しっかり締めればかなり力強くマウントできる。激安でもグラつきの心配は(あんまり)ない
うむ。アルカスイス互換、ええやん。
気をつけるべきところさえ押さえれば便利なマウントですねこれ。
アルカスイス純正はなんで買わないのか、ですって?
高すぎて買えるわけないじゃないですか(キッパリ
●専用ブラケットへの誘い
さて、D7100はこの汎用ブラケットを加工したら使えそうです。
本命のD500はどうしようか、といろいろ思考を巡らせ、電子の海を漂っていると
「機種専用ブラケット」なるものの存在を知る。
↓はD5用の物。
FIRST2SAVVV LLX-DDD5-01 ブラック 金属製 L型クイックリリースプレートブラケット ハンドグリップ Nikon D5 用 Arca-Swiss標準に対応
- 出版社/メーカー: FIRST2SAVVV
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ちゃんとバッテリ交換のことも、アクセサリ端子のことも考えてある。
D500はこういうのがほしいですねぇ、と考えるものの、尼にはそこそこのお値段で
良さ気なのがなさそうです。
ふむ、どうするか。・・・お?
いちまんろくせんえん・・・お!?!?
30ドルってことは3500円くらい? 専用ブラケットでこれは安い。
中華だし、個人輸入だとちゃんと届くのか不安ではありますな。
しかし、国内のストアにはないし。。。
●そして、発注へ。。。
とりあえずブラケットの目星はついたので、三脚側につけるクランプを物色。
探してもマトモなアルカスイス互換の3WAY雲台が見つからなかったので、
「クイックシュー on クランプ」みたいなチグハグな状態になりますが、
既存雲台をそのまま利用することにします。
どうしても問題が出るようならそのときに考えましょうということで、
とりあえずクランプを発注。
三脚の3WAY雲台にはパンニングクランプ。
回転軸を追加し、自由度を確保。
SUNWAYFOTO DDH-07N パノラミック クランプ スクリューノブ アルカスイス互換 RRS互換 DDH-07N 【正規日本代理店】
- 出版社/メーカー: SUNWAYFOTO
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一脚は足ごと回ればいいので、普通のクランプを購入。
また、DDH-07Nは太ネジなので、太ネジ(3/8)→細ネジ(1/4)への変換アダプタも。
(DDC-60Xには変換アダプタが付いていました)
D500用のブラケットは・・・長くなったので続きは次の投稿で。
続き↓
参考:
アルカスイス互換メーカーのプレートの違い ( 写真 ) - カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac - Yahoo!ブログ